ピクサー流マネジメント術 天才集団はいかにしてヒットを生み出してきたか

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『トイ・ストーリー』『バグズライフ』『モンスターズ・インク』『ファインディング・ニモ』『Mr.インクレディブル』『カーズ』『レミーのおいしいレストラン』『ウォーリー』.....。ピクサー・アニメーション・スタジオが送り出したフルCGの10作品すべてが全米で大ヒットを記録してきた。映画業界でヒット率100%を続けるマネジメント術を、エド・キャットマルが寄稿した短い原稿と、それを検証する解説からなる軽めの本。

社長が語るピクサー流管理の4原則とはこうだ。

1 真の才能を持った人間は非常に稀である。
2 管理職の仕事はリスク回避ではなく、危機が発生したときに素早く回復させることである
3 どんなときでも本音で話し合わなくてはならない
4 思い込みを常に見つめ直し、ピクサーの素晴らしい文化を壊しかねない欠点を探し続けなくてはならない

才能のある個人を集めて、クリエイティブな集団をつくるのが上司の仕事と認識し、偉大なクリエイたーに大きく賭ける。ありったけの猶予と援助を提供し、フィードバックを受けられるようにする。理想論のように聞こえるが、世界のトップクラスのクリエイたーたちが集う場所で、実際にそれがどのような組織で日常的に行われているのか、社長自らが簡潔に語っている。

この本で紹介されていたプロジェクト後の事後分析のやり方が気に入った。これなら決してさびしい「反省会」にならない、うまい手法だ。

「具体的なやり方としては、「次の作品でも繰り返してやりたいこと」と「次の作品では避けたいこと」を、それぞれ五点ずつ参加者に挙げてもらうのも効果的な方法です。否定的なことだけを話し合うのではなく、肯定的なことを取り上げてバランスを取ることで、参加者は安心して発言できるようになります。」

明確なビジョンの提示とコミュニケーションの活性化が重要、と。第二部「検証」のほうに、さりげなくあったが「いいギャラを払うこと 一軒家を購入したり、子供を大学に送ることができるくらいの給与を支払う」というポリシーもきっと重要なのだと思う。

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このページは、daiyaが2009年10月31日 23:59に書いたブログ記事です。

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