アニメ文化外交

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・アニメ文化外交
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「アニメ文化外交」をテーマに世界中で講演を続けるコンテンツメディアプロデューサー櫻井 孝昌氏のフィールドワーク。ミャンマー、サウジアラビア、チェコ、イタリア、スペイン、フランス、カンボジア、ラオス、ドイツ、各地で日本のアニメがどのように受け容れられているかを、自身の訪問体験としてまとめた。

日本のアニメが公式の放送では流れていない国でも、いまやインターネット海賊版を介して、各国の若者にはすっかり浸透しているようだ。国際交流基金のバックアップを得て世界中を講演して回る著者のイベントには熱狂的なファン達がたくさん集まってくる。しかも彼らのコンテンツの理解度はかなり深いのである。

「ドイツでもスペインでも、通訳の方に聞いたところ、日本語の「せつない」に完璧に対応する言葉はないということだった。だが、日本のアニメのさまざまな場面で視聴者が感じる「せつない」という感情をヨーロッパのファンは明らかに理解しているというのが、これまで私がヨーロッパをアニメ文化外交で回ってきての印象だ。」

「もったいない」という言葉に続いて「せつない」も輸出できるのかもしれない。こうやって日本人の独特の心性が世界に理解してもらえるのであれば、まさに国際相互理解につながる。

カンボジアでは「まだ腐敗や暴力の根がたくさん残っている知で、友だちを何があっても信じたり、壁に向かって立ち向かっていく主人公たちを描いたアニメを子どもたちに好きになってもらうことの意義」を高く評価されたという。

世界中の若者にとって日本のアニメは、日本人にとっての往年のハリウッド映画やロック音楽のような存在になっているのだと著者は指摘する。基本的にアニメ好きは親日家になる。

「幼年期、少年少女時代、青年期といった多感な時期に長時間触れたコンテンツは、確実になんらかの形で人格形成に影響を及ぼす。そして、自分が好きなコンテンツを作ったクリエイターや会社、国に対して好印象を持つ。アイデンティティの形成期に自分のなかで育った、そうした感情はそうそう消えることはない。そういう意味でアメリカは、ハリウッド映画やディズニーアニメーションを通して、二十世紀、文化外交政策を世界の中でもっとも上手に進めることができたと言うこともできるだろう。」

ところで著者が世界中を回ってわかった、最も人気のあるアニメは、

『NARUTO』
『ONE PIECE』
『犬夜叉』
『BLEACH』
『鋼の錬金術師』

の5本だそうである。

正直、30代後半以上の人間は中身を知らないのじゃないだろうか。かくいう私もアニメは好きな方だが、この5つは世代が違うからよく知らない。日本の宝なのだから、一応、教養として知っておかないと損なのかも知れない。アニメ検定でも受けておくか...。

・アニメ検定
http://aniken.jp/index.html

最近観たアニメで感動したのは「つみきのいえ」。第81回 米国アカデミー賞 短編アニメーション賞受賞で有名になった。ジブリ以外の可能性としてこういうクリエイターが次々に誕生してくるといいのだが。

・つみきのいえ
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「まるで「積み木」のような家。
海面が、どんどん上がってくるので、
家を上へ上へと「建て増し」続けてきました。
そんな家に住んでいるおじいさんの、家族との思い出の物語。」

たった12分で人生の追憶という普遍的な体験を視覚化した。DVDにはナレーションの有無で2バージョン収録されている。ナレーションなしを見てから、ナレーション付を見た。どちらもよいと思うが、なし→ありの順で見るのが正しい鑑賞方法だろう。

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このページは、daiyaが2009年6月25日 23:59に書いたブログ記事です。

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