新レインボー 写真でわかることわざ辞典
百聞は一見にしかず。ことわざや慣用句を写真で説明するビジュアル辞典。基本的に児童学習用。
たとえば、苦労しないでたくさん儲ける「ぬれ手であわ」の項目では、実際に水にぬらした手で粟をつかむとどうなるかを、粟がべったりと着いた手のひらの写真で見せる。どれほど濡れ手に粟がうまいやり方なのか実感できる。
特に動物ネタが楽しい。ことわざや慣用句が作られた頃は人間と一緒に暮らしていた動物も今は生活空間で見ることができないものがほとんどだ。子供に教えるとき、こうしたビジュアルブックがあると便利である。
たくさんの人や物が一箇所に集まる「目白おし」の項目には野鳥のメジロが木の枝の上におしあうようにびっしりと並んだ写真がある。「おなじ穴のむじな」ではムジナが何なのかよくわかった。「蛇足」は実在するものだという発見もあった。「ねこの額」は本当に狭い。「虎視眈々」獲物を狙うトラの目つきは本当に鋭い。瓜を真っ二つにして「うり二つ」を検証する。
実は、私はこの本で数十年来の大きな誤解に気づいた。
「灯台もと暗し」
灯台は海辺の灯台ではないのである。灯台は部屋の中で油を使って火をともす照明器具のことなのである。知ってましたか?写真を見て愕然としましたよ私は。
子供だけでなく、一緒に見ている大人も楽しい本である。
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