仕事ができる人のアイデアマラソン企画術

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・仕事ができる人のアイデアマラソン企画術
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汎用的な発想術のメソッド"アイデアマラソン発想術"を発案者の樋口氏が、ビジネスシーンに応用する方法を解説した新書である。

企画アイデアマラソンとは、

1 自分のノートを決める
2 毎日、何かを考える。その内、一個はできるだけ仕事の企画ネタを考える
3 ノートに書き込み、常に見直す。できるだけ絵を描く
4 まわりに話す
5 最良の企画ネタを企画化する

というもの。

アイデアマラソンでは何よりも毎日続けることが大切。瞬発的に素晴らしい企画案を出すためには日常的な助走が必要なのだ。

アイデアマラソンの実践者の私は「バランス数」の工夫が素晴らしいなと思っている。毎日1つ以上のアイデアを記録するわけだが、それぞれのアイデアに、

バランス数 = 総発想数ー(現在の日ー開始日+1)

という数をつける。

「なぜバランス数を付けるかという理由は、バランス数のプラスが増えると、発想状況が非常に好調であると分かること。バランス数のプラスが、総発想数の半分以上だと、企画アイデアマラソンは非常に好調であるといえる。逆に中断したり、企画ネタや発想を出すのを忘れると、バランス数のプラスは、毎日1個減っていく。」

1日1つ出すのは義務のようなものだが、それ以上は予定以上に進捗している分だから増えれば増えるほど気分が良い。自然と加速度がつく。逆に"借金"は背負いたくないからマイナスは必至に防ごうとする。この方法は発想だけでなく、継続したい習慣に応用が広そうだ。

そしてこの数字はインプットとアウトプットのバランス数でもあるなと思う。生きていると自然にインプットはあるが、意識的にやらないとアウトプットは出ないものだ。優れた企画発想脳には情報I/Oのバランスが大切だと思う。

後半では企画書の書き方や道具術が濃い。

企画術では「どんなに素晴らしい企画書も、突然提出されるべきではない。また直属の上司の反対を押し切って、上層部に出されるものでもない。さらに直属の上司を無視して飛び越して上層部に出されるものではない。」として、根回し、用紙と形式、タイトルと1行目が重要だという。大手商社出身の著者の企画と組織論は含蓄がある。

道具術ではノート、ペン、PC、バッグ、時計、ICレコーダー、デジカメなど樋口氏の情報武装の標準装備が明かされる。圧巻は数々の自作デバイスやマニアックなノウハウである。

「風呂に入るならば、どんなことを考えようかと、思考の課題を持ち込めば、驚くほど解決策を得ることができる。ところが、せっかく、風呂やシャワーで発想やネタを思いついても、書き留めなければ忘れてしまう。そのために、私は古いICレコーダーを2重のジップロック(ファスナー付き密閉プラスチックバッグ)に入れて、風呂に浮かせておく。すでに5年以上も続けているが、ICレコーダーに異常は見られない。シャワーも同じである。」

5年ですよ、5年。

24時間臨戦態勢の企画脳をつくるための必読書。


・一冊のノートで始める力・続ける力をつける―人生も仕事もうまくいくアイデアマラソン発想法
http://www.ringolab.com/note/daiya/2008/05/post-747.html

・感動する科学体験100 世界の不思議を楽しもう
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/08/100-2.html

・普通の手書きメモがデジタルに エアペン アイデマアラソン
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/07/post-608.html

・「金のアイデアを生む方法 "ひらめき"体質に変わる本
http://www.ringolab.com/note/daiya/2007/03/post-538.html

・1年で1000件の発想を書こう ポケット・アイデアマラソン手帳'06
http://www.ringolab.com/note/daiya/2005/09/11000-06.html

・住んでみたサウジアラビア アラビア人との愉快なふれ合い
http://www.ringolab.com/note/daiya/2004/07/post-109.html

・企画がスラスラ湧いてくる アイデアマラソン発想法
http://www.ringolab.com/note/daiya/2004/01/eaexxnae-acfaz.html

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このページは、daiyaが2009年4月12日 23:59に書いたブログ記事です。

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