来週、宇宙に行ってきます

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・来週、宇宙に行ってきます
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宇宙旅行ビジネスコンサルタントの大貫美鈴氏による実用的な宇宙旅行ガイド。

著者プロフィール
「日本女子大卒業後、大手建設会社の宇宙開発室に勤務。同社の宇宙ホテル構想の提案が発端となり、以降、宇宙旅行に一貫して関わる。2000年、女性宇宙フォーラムを設立し、宇宙での衣食アートに着目した提案を当時のNASDA(現JAXA)に応募して共同研究を実施。現在は、宇宙ビジネスコンサルタントとして海外の宇宙企業のプロジェクトにも参画。アメリカの宇宙ベンチャー企業、起業家ら100社近くが所属する宇宙財団「スペースフロンティアファンデーション」の理事・アジア圏代表として、商業宇宙開発を推進するニュースペースの流れを盛り立てる一方、宇宙旅行にファッションを取り入れたり、宇宙ウエディングを提案するなど『身近な宇宙』を広めるために活動中」

90年代前半のインターネットみたいなワクワクが宇宙旅行には感じられる。個人で利用するには費用がやたら高く、ビジネスになるのかどうかもよくわからない。しかし、確実にこの方向に進むだろうなと確信できる。そんなところが似ていると思う。

「気がつけば宇宙旅行は現実になってしまいました。」

この本によると現在申し込める宇宙旅行には3つの種類があるそうだ。国内旅行、海外旅行の区分みたいなものか。

1 高度100キロ以上の宇宙空間を短時間弾道飛行するサブオービタル旅行
 予算 2~3千万円 訓練数日
2 国際宇宙ステーションに約10日間滞在するオービタル旅行
 予算 35億円~ 訓練6ヶ月
3 宇宙ステーションなどを経由して月を周回する月旅行
 予算 100億円~ 訓練6~8ヶ月

どれを選ぶにせよ、高額の費用がかかることは知っていた。まだまだ一般人は無理だよねと思っていた。先週までは。ところが同じフロアで働く箱田さん(SecondTimes編集長)が私の机にやってきて「僕、この本に宇宙旅行申込者として取り上げられたんですよー」とこの本を見せてくれた。その言葉に、この本の副題の通り「宇宙旅行はここまで身近になった」のかと実感した。(でもどうやって費用を捻出するのだろう?今度詳しく教えてください>箱田先生)。

「現在、サブオービタル宇宙旅行の申込者は世界で約600人といわれています。検討している人が8万5000人。この中には日本人もかなり含まれています。オービタル宇宙旅行では、これまでに国際宇宙ステーションに6人が滞在しています。」

この本は遠い未来の宇宙旅行ではなくて、その気になれば今参加できる宇宙旅行のガイドブックだ。宇宙旅行代理店の探し方や、費用や条件、申し込み後の訓練内容、宇宙船の種類、参加者のプロフィールなどが具体的に掲載されている。さすがにオービタルは大富豪ばかりだ。ウルティマの作者やリチャード・ブランソンなどがいる。

Xプライズ、宇宙観光、宇宙スポーツ、宇宙空間での研究開発、宇宙ホテル、宇宙エレベーター、月面開発、宇宙太陽発電など、その先にある宇宙ビジネスについても触れられている。従来の宇宙本と違って、科学者が書いたのではなく宇宙旅行コンサルタントが書いた本なので、本当に行ってみたくなる内容になっている。面白い。もはや最先端はネットではなくて宇宙だ。

この本の中で宇宙ダイビングというのが紹介されており、1960年に33キロ上空から飛び降りた米軍テストパイロットの記録が50年経っても破られていないという。気になってYoutubeを調べてみた。記録映像を発見。圧巻である。これは上空というよりも本当に宇宙から飛び降りている...。このスポーツ、私はパスだな。


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このページは、daiyaが2009年4月 8日 23:59に書いたブログ記事です。

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