SF・ファンタジー映画の世紀 [別冊宝島]
SF映画ファンの私としては80年代以降の名作は大方鑑賞済みだが、それ以前の作品となると要発掘ゾーン。この本は決して網羅的ではないのだが、SF・ファンタジー両分野の古典の名作をつまみ食い風にピックアップしている。
クラシック作品を丸ごと収録した別冊宝島DVD2枚つき。
■『ジェニーの肖像』
1948年のクリスマスに公開されたSFファンタジーの古典。
冬のニューヨークの公園で、男は不思議な少女ジェニーと出会う。数日後に再会すると少女は数年分も成長していた。男はやがて美しい大人の女性に成長していくジェニーと恋に落ちた二人だったが、時空の歪みの行く末に、悲しい運命が待っていた。とても幻想的で美しい物語。白黒作品かとおもいきや、途中で一部だけカラーが入ったりする。撮影当時としては前衛的な表現が話題だったらしい。
この映画に影響を受けた作品は数多い。恩田陸『ライオンハート』、梶尾真治『時尼に関する覚え書』、萩尾望都『マリーン』、吾妻ひでお『やけくそ天使』の「阿素湖の肖像」、テレビ番組 新トワイライトゾーンの『さまよえる魂』、世にも奇妙な物語の『喪服の少女』などがあるそうだ。
詩的、幻想的、文学的。
・ジェニーの肖像
単体で販売されているDVDのパッケージ。
■『地球の静止する日』
1951年公開、最近リメイクされた名作。米国上空に飛来したUFO。厳重な警戒態勢の前にUFOは着陸、大型ロボットと人間風のエイリアン クラトゥが降り立つ。あらゆる国の代表者との交渉を望むクラトゥと、大国の利害調整に忙しい人類側の交渉は決裂、クラトゥは幽閉場所を逃げ出して、一人人類の社会に潜り込む。
社会的メッセージ性の高い映画なのだが、なによりUFOとロボットの造形に私は惹かれた。銀色でのっぺり。私の脳内のUFOエイリアンのイメージそのまま。監督は『サウンドオブミュージック』のロバート・ワイズ。
・地球の静止する日
単体で販売されているDVDのパッケージ。
クラシックなSFファンタジー映画のおさらいによいムックだった。宝島別冊。
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