へうげもの
まだ雑誌連載中の漫画。これは面白くて単行本で最新刊まで読破。早く次が出ないかな。
へうげる=剽げるとは「ふざけている」「おどけている」という意味。
「群雄割拠、下剋上の戦国時代。
立身出世を目指しながら、茶の湯と物欲に魂を奪われた男がいた。
織田信長の家臣・古田左介(ふるたさすけ)。
天才・信長から壮大な世界性を、茶聖・千宗易(利休)から深遠な精神性を学び、「へうげもの」への道をひた走る。
生か死か、武か数奇か。それが問題だ!! 」
織田信長、豊臣秀吉、徳川家康に仕えた武将で茶人として知られる古田織部正の人生を描いた歴史漫画。好事家の古田は群雄割拠サバイバルの戦場でも、趣味の茶道や美術のことが頭から離れない。武士の道にいきようと心に誓うが、戦火で焼失しそうな陶芸の逸品などをみると、戦いもそっちのけで手に入れようと身体が動いてしまう。
最近の流行語に「ワークライフバランス」という言葉があるが、仕事にせよ趣味にせよもバランスを取ろうとして取れるものならたいした問題じゃないのだと言える。それが好きで好きで仕方がなくて死ぬほど没頭してしまう人が問題なのである。
戦国時代が収束して中央集権体制が固まろうとしている時代。古田織部と千利休は数寄の世界に絶対的な自由を求めた表現者たちであった。その志向性は独裁者の意向と次第に対立し始める。二人とも芸術家なのに、最後は為政者から切腹を命じられて死んでいる。芸術表現の可能性とヤバさがテーマである。
戦国時代の歴史ものが好きな人におすすめ。本能寺の変の黒幕はあの人だったとか歴史の大胆な解釈もある。
・へうげもの official blog
http://hyouge.exblog.jp/
・「へうげもの」
http://e-morning.jp/flash/heuge.html
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