ユーザー行動から重要度を判定する次世代Web検索ツール gooメモリ・リトリーバβ
・gooメモリ・リトリーバβ - gooラボ
http://labs.goo.ne.jp/mr/index.html
とても興味深い実験ソフトをGooラボが公開している。
「「gooメモリ・リトリーバβ」は『あっ、あれなんだったかな? 思い出せない…』をお助けするツールです。このソフトは、あなたがWebページを閲覧する際に、(1)いつどのページを見たか、(2)どのようにページを利用したか、(3)どんな情報に注目したかなどを記録します。これらの情報をもとに、あなたの行動履歴を分析し、あなたの“記憶の糸”を見やすい画面にして提供します。 」
このソフトウェアはユーザのWeb閲覧履歴を自動で保存し、後でキーワード検索できるようにする。サムネイルでページの内容や見た順番を確認できる。ある期間に見ていたページ群に含まれるキーワードも表示される。何で検索してたどりついたプロセスか分かったりもする。それぞれの時期に何に関心を持っていたかが記録に残るのだ。
Googleデスクトップ検索にも同様のWeb閲覧履歴の検索機能があるが、gooメモリ・リトリーバβでは、ユーザーの注目の度合いによって検索結果の表示順位を決定するという発想が新しい。
たとえば、そのページを見ているときのユーザーのデスクトップ行動を追跡しており、
・Webページを見ていた時間の長さ
・キーボード・マウス操作の有無
・マウスによるテキスト選択(コピー&ペースト)
・印刷操作
という操作が行われているページほど上位に表示される。
ただボーっと見ていただけのページ、偶然開いてしまったページよりも、熟読して印刷したり、意見の書き込みや、仕事の資料へ引用をしたページの重要度があがる仕組み。大量のページを閲覧する研究者にとっては強力な支援ツールになると思う。私もまだ2日だが便利に使っている。
実験公開のため、操作方法が少しわかりにくい部分があるが、基本はインストールしておけば自動でログを保存してくれるし、必要に応じて検索ボタンを押すだけでいいので、利用は簡単である。
GooLabのQ&Aを読んでいて、ある種同業の私はこんな項目をGooさんが用意しているのを見てふきだしてしまった。
「Q.
gooメモリ・リトリーバって難しそう……
A.
そんなことはありません! Webブラウザの操作履歴が、一目でわかる一覧となって表示されます。自分がとった行動の通りに表示されるので、自分がどうやって情報を探したのかがカンタンにわかります。ちょっと慣れていただく必要はありますが^^;」
なお、このソフトは2007年6月までの実験公開で期間を過ぎると使えなくなる。ログは蓄積すればするほど有用になるはずなので、ぜひ7月以降もGooさんには、正式公開版を出して欲しい。