人類の発祥、神々の叡智、文明の創造、すべての起源は「異次元(スーパーナチュラル)」にあった
・人類の発祥、神々の叡智、文明の創造、すべての起源は「異次元(スーパーナチュラル)」にあった
「神々の指紋」で有名なグラハム・ハンコックの最新作である。
グラハム・ハンコックの本には私が反応しやすいキーワードがちりばめられていて、オカルトであるとわかりつつも、ついつい新作が出ると手が伸びてしまう。この人のベストセラー連発は、結構、そういう確信犯的なファン層に支えられているのではないかと思う。娯楽SFだと思って読んでいる。
・グラハム ハンコック 日本公式サイト
http://grahamhancock.thd-web.jp/
ブログが登場。日本のファンが英語でコメントを書いている。
今度のテーマは「異次元(スーパーナチュラル)」である。古代の叡智(ハンコックお得意のテーマ)を現代に伝えたのは、エイリアンではなくて、シャーマンが異次元世界を通じて受け取ったメッセージであるという仮説である。異次元にいる知的生命体のメッセージによって人類は進化してきたとハンコックは主張するのだ。
人間がドラッグや瞑想によって変性意識状態に移行すると、洋の東西を問わず、似たような幻覚映像を見るものらしい。彼らにそのイメージを描かせると古代人の洞窟壁画と同じ模様を描くそうである。半分獣で半分人間の生き物を見たりもする。それはエジプトやギリシアの神話の神々に似ている。
「
私たちの先祖にスイッチを入れたもの、退屈な道具を使う猿から人間に変えたものは何だったか.......。それは「変性意識状態」で受けた体系的な教養です。《人類の古代の教師》と私が名付けたものです。
」
そして、ハンコック自身がアヤワスカという植物の幻覚剤を使うために、合法のブラジルへ出かけてその状態を何度も体験している。古代人が愛用した自然のドラッグである。異次元の知生体と交信してきたそうである。
グラハム・ハンコックの主張は非科学的だが、この人の着眼点は面白いものがある。古代のシャーマンたちが見ていた幻覚。それは異次元の存在かどうかはさておき、神のイメージの原型であり、宗教の始まりであったかもしれない。その体験に普遍性があるなら、なおさら信じる人が多くなっただろう。
ジョン・C・リリイの現代版みたいなアヤシイ研究である。
・ジョン・C・リリィ 生涯を語る
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004756.html
・科学を捨て、神秘へと向かう理性
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002634.html
・喪失と獲得―進化心理学から見た心と体
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/002945.html
読みましたよー。異次元からDNAが来たっていうその発想だけで超ブッとんでるのに、それを証明しようと東西奔走するらしい稀代の夢いっぱいブック「スーパーナチュラル」の邦訳を楽しみに待つことにします。