詩のこころを読む
アマゾンのカスタマーレビューで5つ星連発。私も5つ星をつけたい名著。
詩人 茨木のり子が、主に日本の詩の名作を取り上げ、評論する。
じわっとくる、ぐっとくる、日本語がある。
谷川俊太郎、吉野弘など国語の教科書にでていた記憶のある、有名な詩も含まれているのだが、この年になって読み返して、違う解釈で感動できる詩が多いなと感じた。「空にすはれし15の心」なんて15歳の時にはまったく違う印象だった。
普段、ビジネス文書や研究論文ばかりを相手にしていると、アタマにでなく、ココロに響くことばの使い方があることを忘れてしまいがちである。ときどき言語感覚をリフレッシュするのに詩はいいなと思う。
「思索の淵にて」のときにも思ったのだが、詩は連続して読まないのがいい読み方かもしれないと思う。前の作品の強烈な印象が残っていると、次の作品鑑賞の邪魔になるし、余韻が味わえない。この本の場合は、途中に長文の解説が入るので、感受性を休ませながら、読むことができるのが良かった。
・思索の淵にて―詩と哲学のデュオ
http://www.ringolab.com/note/daiya/archives/004562.html
詩といえば、こんな面白いコラムをみつけた。新宿駅で「私の志集」を売る女性は何者か?。女性に話しかけたことから始まるドラマをフリーライター氏が書いている。私もこの詩集を売る女性を見たことがあって気になっていた。
・オンライン古書店の誘惑
http://www.vinet.or.jp/~toro/genko/syowa2.html
第2回「私の志集」の巻。彼女が17年間街頭に立ち続けたのは...。
なんだか、この女性の人生自体が詩になりそうだ。
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