その場で話をまとめる技術―営業のカリスマがその秘密を大公開!

| | トラックバック(0)

・その場で話をまとめる技術―営業のカリスマがその秘密を大公開!
4774123218.09._PE_SCMZZZZZZZ_.jpg

営業力で知られるリクルート社でトップセールスとして6期MVPを受賞した、現「アントレ」編集長の書いた営業・会議ノウハウ本。理屈というより、こういうスーパーマンが日常、何を要点と考えているか、を知りたくて読んでみた。

著者は「会議の時間はコスト」だと意識せよ説く。営業課長を10人集めて2時間会議すると、時給4000円ならば8万円以上のコストがかかるのだと例を出している。だから、参加者全員が「会議は共同作業」と認識して、まとめることを最優先すべきだというのがこの本のテーマ。

話し好き、人好きであれば、社内会議でも営業先でも、盛り上がるのは比較的簡単だ。だが、盛り上がるだけ盛り上がって何も決まらないことは多い。「商談で話をまとめるためには、盛り上げることにより、事実を確認しながら前に進む仕切りが大切なのです」

「まずは今日の商談のゴールを確認しませんか」で始めるのが効果的だという。

時間がないから別の機会にと言われたら、「今日前進した内容をまとめましょう」と言って「中間決算」を出せ、他者と比較させて欲しいと逃げられそうなら、「一番の比較ポイントは何ですか」と聞け、「時期尚早な気がする」とやられたら「次回の検討日時を決めてください」とつっこめ、など、営業や会議を無駄に終わらせないための切り返し術もいくつか紹介されている。

次回に「持ち越し」 「時間稼ぎ」 「チャブ台返し」といったネガティブパターンにいかに突っ込みを入れて、状況の停滞や後戻りを避けて前進させていくか、こそ極意である。「資料を持ち帰って検討」で本当に次回までに熟慮してくれるひとなどほとんどいないというのは本当だろう、と思った。

「ドウドウ巡りする5つのパターン」として以下のパターンが挙げられている。

 チグハグ 議題に対して出される意見がまったくかみあっていない
 我が強い 参加メンバーが自分の話したいことばかり話す
 わがまま 人の意見に耳を傾けない
 的はずれ 質問に対する適切な回答を行っていない
 脱線   まとめ役が議題を自ら横道に逸らしている


この本で個人的に私の弱点(=話しすぎる)に効きそうなアドバイスもみつかった。

「言いたいことの6割を話せば十分である」、一点集中で適量で話せ

「企画書の説明よりも議論に時間をとりましょう」、資料を3分で各自読んでもらう

「聞き上手から一転まとめに入る」、メリハリのある営業

この話の目標は何か、時間内に何をまとめるべきか、を片時も忘れずに、脱線しそうな状況に対して適宜テクニックで応酬できるのがスーパー営業マンなのだ、と分かった。

トラックバック(0)

このブログ記事を参照しているブログ一覧: その場で話をまとめる技術―営業のカリスマがその秘密を大公開!

このブログ記事に対するトラックバックURL: http://www.ringolab.com/mt/mt-tb.cgi/1754

このブログ記事について

このページは、daiyaが2005年8月22日 23:59に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「アースダイバー」です。

次のブログ記事は「「速く・わかりやすく」書く技術―原稿用紙3枚をラクラク30分!」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。

Powered by Movable Type 4.1