まずこのセリフを口に出せ!!ビジネスハンドブック
先日、紹介した「すごいやり方」は反響が大きかったが、これもまた同類の本。声に出して読みたい日本語、3色ボールペン情報活用術、会議革命など、ビジネス本のベストセラーを連発している斉藤孝氏の近刊。
この人は出版不況の中で、年間何十冊も本を書いては、ベストセラーに食い込み続ける。出版界の寵児、救世主といってもよさそう。ノリにのっている人物が、今まさに実践している方法論というのは、気になる。
で、この本は、そのノリの部分が純粋に解説されている。
なるほどね、と思ったのを5つばかり紹介すると、
・ポイントはこの3つです
・じゃ、四十五秒でプレゼンします
・座標にして説明します
・具体的かつ本質的な質問いきます
・すみません、少し体ゆすります
「ポイントはこの3つです」は3色ボールペン情報活用術のプロモーション要素がありそうなのだが、これは、確かに効果的な感じがする。私もこれは年中やっている。事前に3つを考えていなくても、とりあえず「ポイントは3つ」と口に出して、ホワイトボードに箇条書きの点を3つ打ってしまうと、そのままスムーズにアイデアが出てきたりするなあと、納得した。
こういうセリフを先に口に出すのって、メールでも可能だと思う。
かきあぐねているメールがあったら、とりあえず、
「まず、ポイントは以下の3つです」
↓
「それは、200字で説明するとこうです」
↓
「座標に整理するとこうなって、」
↓
「...までに...をやります」
と、セリフで構造のアウトラインを書いてしまって、後から内容を埋めるというやり方。ときどき、実践しているのだけれど、結構、うまくいく。
この本と、「すごいやり方」との違いは、あちらはセリフがメインで、解説はおまけ程度だったのに対して、こちらは解説のほうがメインとなっている。内容的には、こちらの方が、基本編かなと思う。
時期的には、五月病からの脱出を狙う、新入社員に特におすすめ、かな。
関連情報:
以前、この本については、日経BPの参加している連載で諸先生方と議論したことがあります。こちらも面白いのでぜひどうぞ。
・橋本講座・第五弾「口癖と生産性」(私の問題提起)
http://sentan.nikkeibp.co.jp/mt/20040308-01.htm
・第五弾へのコメント1---口癖を縦と横に分けてみる
http://sentan.nikkeibp.co.jp/mt/20040310-01.htm
・第五弾へのコメント2---頭の中で自分に言う口癖は、精神衛生の維持にはかなり有効
http://sentan.nikkeibp.co.jp/mt/20040311-01.htm
・第五弾へのコメント3---「たとえば」「言い方を変えると」「今すぐという話じゃないんだけど」
http://sentan.nikkeibp.co.jp/mt/20040312-01.htm
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