電磁波、レーザー、X-Ray 怪しい傍受技術の世界

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■eからuへ

ニュースから。e-Japanの次はu-Japanであることが判明した。

・次世代IT戦略、波及効果は120兆円 総務相提案へ
http://www.asahi.com/business/update/0511/111.html

「麻生総務相は2010年を目標とする次世代のIT(情報技術)戦略「ユビキタスネット・ジャパン(u−Japan)」構想の骨格を固めた。」そうで、その骨子は「インターネットを簡単、安全に利用できるようにするため、(1)通信内容が第三者に「傍受」されない暗号技術づくり(2)インターネット上でサービスを提供する企業を対象にした個人情報保護の徹底(3)音声認識技術の開発を支援――などの政策実現を加速する。」だそうである。

あるコミュニティでこの大臣の別のコメントが紹介されていた。

・大胆かつ一挙に  デフレ脱却に意欲的な手法提言
http://www.chikuhou.or.jp/aso-taro/kouen/200522.html

「IT(情報通信技術)の発達で05年までに日本の役所から書類がなくなり、すべてはフロッピーで済むシステムになる。世界で最も電子化された政府が誕生する。国土が狭い日本が光ファイバーの整備で米国に負けることはない。」

さあ、すべてはフロッピーの時代が到来である。光ファイバーを国土に張り巡らせた上でフロッピーでユビキタス環境を活用する。さすが大臣は言うことが違う。

■傍受技術の世界 無線、電磁波、レーザー、X-Ray

まあ、そんな話はともかく、骨子の(1)が「通信内容が第三者に「傍受」されない暗号技術づくり」というのは興味深い。これはユビキタス時代に最も重要な課題に違いない。
無線LAN搭載のノートPCを持ち歩いていると、行く先々で、無線アクセスポイントが検出されるようになった。暗号化に気を配っていない場合も多いので、セキュリティ的に怪しい。営業マンや経営者のノートPCから、無線経由で顧客情報が漏洩する事件が起きても不思議ではないなあと思う今日この頃。

無線盗聴以外では、電磁波盗聴という危険もあるらしい。パソコンやディスプレイが発する電磁波は10メートル程度の距離であれば、傍受が可能で、これを解析することで、何らかの情報を取り出すことができる仕組み。話に聞いてはいたが、実際にやるには、技術的には難しいことなのではないかと思っていた。

だが、オンラインで、こんなツールが見つかった。

Tempest For Elizaは、Linuxで動く電磁波解析ツール。ディスプレイから漏洩する微弱な電磁波をAMラジオで受信し、解析することで、パソコンで再生中の音楽を聴くことができる。まだ試していないが、作者のサイトには、傍受した音楽ファイルがMP3ファイルとして公開されている。ちゃんとできている...。

・Tempest For Eliza
http://www.erikyyy.de/tempest/
eliza_01.png

・新情報セキュリティ技術研究会
http://www.j-netcom.co.jp/ist/
電磁波盗聴対策を考える研究会

電磁波以外では、レーザー盗聴という先端技術もある。家屋内部の会話を遠隔から盗聴するもの。声は音であり微弱な振動を発生させ、家屋の窓にもその振動は伝わっている。レーザー盗聴器は、レーザー光線を窓ガラスに照射し、振動による波長変化を解析することで、部屋の中の会話を聴くことができる。100メートル程度、離れた場所から可能であるという。機材はまだ数百万から1千万円程度するようだ。

・LASER-2000 Laser Room Monitoring System
http://www.electromax.com/laser.html
laser2000_01.jpg

さらに、スゴいものが、こちら。今流行の教授の手鏡技術も真っ青である。

・X-Reflect Goggles
http://www.advanced-intelligence.com/goggles.html
gog201.jpg

昔、デジタルビデオカメラの夜間撮影モードが、白い服を透過して、下の肌まで見えてしまうので、盗撮に使われることが問題視されたことがあった。このゴーグルも、同じ赤外線技術だと思われる。このゴーグルを被ると、世の中が透けて見える。ビデオカメラに接続して録画も可能な2400ドル。

こちらには上記のゴーグルを使うとどのように見えるのか実例が紹介されている。ここでは白黒だが最新版ではカラーで見えるとのこと。

・Normal shot xray cam xray vision camera 0lux
http://www.spy.th.com/through.html

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コメント(3)

やす :

麻生大臣のコメント紹介に笑いました。
でも2年前の発言のようで‥‥

今なら「すべてはフロッピー」とは仰らないでしょうね。
いや、そう願いたい。

「すべてはフロッピー」を「すべては光ファイバー」に置き換えれば「すべては光ファイバーのために!」の出来上がり、と。もしかしてフロッピーは光ファイバーの隠語なんだろうか?だとしたら麻生総務相なかなかの策士かもしれません。いやそうに違いない。というかそう思いたい。大臣たるもの、隠語ぐらい使いこなせなくては、ねぇ。

足立 孝義 :

前略、始めまして
私はリクエストに応じて新製品の紹介・斡旋を行っています。
今回、貴殿の記事で紹介されている 
”LASER-2000 Laser Room Monitoring System” に付いて引き合いを受けました。
この種の製品について、私は全くの門外漢ですので何も判りませんが、このような製品は輸入できるものでしょうか、又日本で既に輸入しているようなところをご存知でしたらご紹介下さい。

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このページは、daiyaが2004年5月12日 23:59に書いたブログ記事です。

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