5年後の検索サービスをユーザから見るとどうなる?

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■5年後の検索サービスをユーザから見るとどうなる?
先ほどの記事からの続き。
ここからは私見。

検索がビジネスにおける重要な要素になったと認識されて各社一斉に取り組みを強化している現状が読み取れるが、第2、第3〜第10くらいのGoogleにあたるものが登場したとして、ユーザは10個も検索サイトを使うだろうか?たぶん、使わないのだ。Googleひとつで済むからGoogleは便利なのではないか。

基本的には検索エンジンは、次の3つのレイヤーに機能を特化して進展していくのではないだろうかと考えている。

A インデックスレイヤー(Webのデータベース,形態素、構文解析など含む)
B アルゴリズムレイヤー(PageRank、tf/idfなど結果順位決定の仕組み)
C インタフェースレイヤー(検索フォーム、ツールバー、可視化工夫など)

これを踏まえて、ユーザから見た検索エンジンの行く末を勝手に3つの未来シナリオとして予想してみる。

1 Webサービスにより複数エンジンのカスタマイズが一般化というパターン

GoogleAPIのように各社が検索機能インタフェースをWebサービス形式で公開し、ユーザは好みの検索機能を組み合わせるポータル編集ソフトを使って、それぞれの検索エンジンインタフェース(ツールバーのようなもの)を作る。出来合いの、程よい組み合わせの検索ポータルも登場する。インデックス提供企業、アルゴリズム提供企業(ページランクなど)、インタフェース提供企業の3つは役割を分担し、ポータルソフトに機能を提供する。

・ちょっと参考:Surfwax徹底カスタマイズ可能なメタ検索ポータル
http://www.surfwax.com/

2 WindowsOSに強力検索が搭載されデファクトスタンダード化するパターン

WindowsOSと検索が一体化。ブラウザやメールソフトのように、MSの標準検索がデファクトスタンダードとして使われるようになる。MSは次世代WindowsでファイルシステムをSQLベース化しIndexingServiceを一般化しようとしているし、P2PグループウェアのGrooveも買収して保有している。戦略として、MSNサーチにまずデスクトップ検索とシームレスな独自検索技術が投入され、次世代コンシューマ向けWindowsのデスクトップに一体化し、急速にシェアを伸ばす。その後P2Pによるユーザ間の検索インデックスの共有機能も使われるようになっていく。

3 オープンソースP2Pインデックスによる世界最大のエンジンというパターン

数万台のクラスタサーバを使ってWebの巨大インデックスを一社がホストするのではなく、インターネットユーザ全員がインデックスサーバと成る、世界最大のインデックスDBが登場する。検索を使うユーザが増えれば増えるほどインデックスが大きくなり、検索されればされるほどアルゴリズムが学習効果で成長していくようなネットワークの特性を活かしたパブリックドメインの検索が当たり前になる。

・HyperBee
http://www.hyperbee.com/
・Webの完全なインデックス化を目指すP2P分散型サーチエンジンの挑戦
http://www.watch.impress.co.jp/internet/www/article/2001/1113/hyperb.htm

と、3つほどちょっとドラスティックな変化のパターンを考えてみたけれども、どれでもなかったりして。5年後に自分でも読み返してみようっと。

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コメント(3)

:

はじめまして。

今の延長線上で考えると、1が実現性高い&ユーザーにとってもハッピーなシナリオなのかもしれないと思いましたです。P2PのサーチってHyperBee以降、JXTAがやっているくらいなのではないかと思うのですが、動きがあるのでしょうか(って最近の動きに無知なので間違っているかも)。

daiya :

こんにちは。

・友人のカワサキ氏が情報を集めていました。
http://netry.no-ip.com/yuichi/archives/001083.html

研究レベルではたくさんあるようです。P2Pで処理能力を集めて、Googleには不可能な規模の、複雑な構文解析や関連度の計算などを行わせることができるメリットがありそうです。そろそろサービスがでてくるのではないでしょうか。(米国Googleはツールバーに既に分散処理アプリを搭載する実験を既にやっていますが、実はP2Pインデックスをたくらんでいたりして。。。)。

ところで元記事ですが、最も安直なMS Googleという可能性もありそうですね。

・Google、合併の可能性も含めMSと交渉か
http://www.zdnet.co.jp/enterprise/0311/04/epc10.html

:

あ、おもしろそうな研究がありますね。お教えありがとうございます(カワサキさんも情報ありがとうございます!)。MSがGoogleを買おうとするのは、MSがGoogleに匹敵するアルゴリズムを自社ではしばらく開発できないと思っているからなんじゃないのかなあ、と邪推してみたり。いやむにゃむにゃ。

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このページは、daiyaが2003年9月29日 18:02に書いたブログ記事です。

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